なるほどなー。
すごく参考になった。
編集者の仕事は、自己表現ではない
個人サイト立ち上げ時のルール
(1)批判をしない
(2)全部やる
自分の主張や主観を入れずに、
自分の選り好みではないすべての情報。
事実だけを淡々と伝える、
正確な情報を伝えることが第一。
面白さやキャッチーさなど、
書き手の思いは二の次。
これによって成し得るのが読者の信頼。
主観的な情報は自己主張に偏り情報として扱われず、
客観的な情報は正確な情報として信頼される。
なるほどなー。
すごく参考になった。
要は、
両方盛り込みたいサイトならば、
「主張」と「情報」の住み分けができていること。
また読み返すために備忘録として。
気になる人は、下記原文をどうぞ。
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【第3622回】主張を入れない情報源
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最近読んだ本の内容からの話。
メディアワークス社でゲーム雑誌の編集者となり、
編集者としての仕事を学んだ大山卓也氏は、
2000年に「電撃オンライン」という
ウェブメディアの部署に異動になった。
入稿・校了から1週間ほどしないと完成見本が
上がってこない紙の雑誌とは異なり、
書いた原稿を即公開してすぐに反響が返ってきて、
ビュー数やアクセス状況など結果が数字で全て分かる
ウェブメディアの即時生と明快さに魅了されていく。
大山氏は多い時には年400枚近いCDを買い
年200本以上のライブに行くほど音楽が好きだったが、
ウェブには自分の欲しいサイトがなかった。
現在よくある「まとめサイト」のようなものも、
当時はガジェット情報やオタク系のネタが多く、
音楽情報に特化したサイトはほとんどなかった。
大山氏は「自分にも作れるんじゃないか」と思い、
2001年10月、「ミュージックマシーン」という名の
音楽ニュースに特化した個人サイトを立ち上げる。
レコード会社やCDショップのサイト、
アーティストのオフィシャルサイトなどを毎日
大量にチェックして、気になる情報を見つけたら
それらを整理してサイト上にアップする。
それを365日毎日発信し続けていくことで、
このサイトは音楽業界からも注目されるようになり、
各企業の担当者から執筆の仕事依頼が複数来るので、
2004年、大山氏は会社を辞めた。
そして2006年2月、フリオ・イグレシアスの曲
『黒い瞳のナタリー』からその名を拝借した
「ナタリー」という音楽ニュースサイトを開始。
やがて「ナタリー」は音楽だけにとどまらず、
漫画のニュースを提供する「コミックナタリー」、
お笑いのニュースを提供する「お笑いナタリー」など、
サブカルチャーの世界の中でどんどん頭角を現していく。
そしていまや毎月2000本以上のニュース記事を配信し
月間3000万を超えるPVを獲得する
巨大ニュースメディアとして発展していった。
大山氏が雑誌の編集者時代に学んだことの一つが、
「編集者の仕事は、自己表現ではない」
ということだったという。
そのため、個人サイトを立ち上げた時に、
(1)批評をしない
(2)全部やる
という2つだけは絶対に守ろう!と
コンセプトを徹底していた。
つまり、自分の意見や主張をそこに入れず、
また流行や好みだけで情報の選り好みをしない、
ということである。
それは、社内に多くの記者を抱えるようになった
現在のナタリーでも貫かれている。
他の音楽メディアでよくありがちなのが、
例えばライブを観てそれらの記事を書いても、
「ライブ評」になっていることである。
「このパフォーマンスが素晴らしい」
「この場面でファンの心がひとつになって…」
という具合に、書き手の批評が入っている。
それに対してナタリーは「ライブレポート」で、
その現場で起きた事実だけを極力淡々と書いている。
感想や見解は読んだ読者一人一人がそれぞれ考え
Twitterやブログで書いてくれればいいことで、
ナタリーの記者は「情報だけ」を提供する。
情報を正確に伝えることが第一で、
面白さやキャッチーさといった要素は二の次。
情緒的な記述を抑え、なるべく淡々と客観性を重視し、
「書き手の思いはどうでもいい」というのが、
ナタリーの一貫したスタンスである、
と大山卓也社長は述べている。
▼出典は、最近読んだこの本です。
ニュースサイト「ナタリー」を立ち上げた大山氏の著作。
メディアはいかにあるべきかがよく分かる一冊です。
・ナタリーってこうなってたのか (大山卓也氏著)
http://amazon.co.jp/o/ASIN/B00NALIJTU/winbit-22/
朝日新聞が、過去の記事が虚偽であったことを
謝罪会見したことが話題になりました。
どうしてこれが問題視されているかというと、
新聞というマスメディアが、中立の立場ではなく
自分たちの主張を入れているからです。
そんな自分たちの主義主張を入れ込むような、
記者たちのマスターベーション的なメディアは
当然、読み手にとっては大した価値はないから、
今どんどん、新聞の需要は激減しています。
しかし、インターネットはさらにそれが顕著で、
ほとんどの人が主義主張の発信になっていて、
客観的な事実だけを伝えるメディアは多くありません。
「ブログでずっと情報発信をしているのに、
全然信頼されない」という人のほとんどが、
発信している情報が自己主張に偏りすぎで、
読んでいる人から「情報」と思われていないのです。
そのためネットは小さなメディアばかりですが、
だからこそ、素材となりうる客観的な情報だけを
発信している情報源は、とても信頼されるのです。
自分たちの言いたい主張を盛り込んだり、
売り込みたい、有名になりたいといった願望も
入り込んだりしていない、客観的な情報の提供。
そのような情報メディアを作るとしたら、
自社だったらどのようなものができるでしょうか。
ビジネス発想源 http://www.winbit.biz/