銀行の新規口座開設

仕事で必要だったので、
銀行で新規口座開設をする。

今、実はこの「新規口座開設」がすごく厳しい。

背景には振り込め詐欺などがある。
昨年の4月から法規制が強化されている。

犯罪があった場合、
警察からの取り調べや調査も銀行に入るため、

銀行側も犯罪へのフィルターの役割を
果たさなければいけないというところ。

 

・・・・

いいんだけれど、一般市民からするとすごく大変。

どんな理由で口座をつくられるんですか?
なぜこの銀行を選ばれたんですか?

その理由だと矛盾するので・・・

なんてことをかなり具体的に聞かれる。

昔は「ここの銀行口座持っておきたいから」くらいの
簡単な理由でもつくれたものが。

クレジットカードをつくるのと同じくらい、
いやそれとはまた違う確認事項や審査が細かい。

 

窓口で担当してくれた人には、

「今持っている銀行のすべての口座はなるべく解約しないほうがいいですよ」(これからもっとつくりにくい状況になることが予想)

なんてことも言われた。

 

そして名前は出せないのだけれど、
ここの銀行のこの支店は、、

なんと振り込め詐欺に悪用されたワーストらしい。
驚いた。

 

「なんでですか?」
と思わず聞いてみた。

いわゆる、、、国名は出せないのだが、
外国人留学生などが多い街だから、らしい。

いやそれを言われると、
大都市はまだまだたくさんあるけれど。

でもそういうことらしい。

あまり深入りしてはいけない、深い詮索は。

 

「外国人留学生ってそんな簡単に口座つくれるんですか?」
思わずたたみかける。

ある一定の条件を満たせばそう難しくないと。

そして犯罪になってしまうのは、
そういった留学生たちが帰国する際に、
もういらないからと『口座を売る』から。

なるほどー、闇の世界はいろいろあるんだなあ。

 

「じゃあ、ほとんどの詐欺被害って外国人口座ですか?」
質問が止まらない。

日本人:外国人、半々。

日本でも本人が家族の口座を勝手につくって
それを売ったりなど。

そういうこともよくあるらしい。

 

その人は軽い気持ちで、この銀行の口座が今後つくれなくなると思っている程度かもしれないですけど、他の銀行では今後も作れるだろうと。

そんなことはありませんからね。ネットワークもありますし。

ご家族にも迷惑をかけますよね。どの銀行でも新規口座がつくれなくなったり就職などにも影響することも。そういうことまで考えてなくて売ってしまうんですかね。

 

おそろしいことをさらっと教えてもらった。

 

というか、こんなことを書いて大丈夫だろうか。
ちょっと不安になってきた。

銀行の方とも話していたのだが、
銀行もお客さんから風当たりが強くて苦労している。

もっと警察や行政が
”新規口座開設には厳しいチェックが入りますよ”という

前提条件を一般市民に認知してもらわなければ。
そりゃそうだ。

 

それこそ、NHKクローズアップ現代なんかで、
詐欺の手口を特集することはあるけれど、

どうやって犯罪者たちがその口座を入手するのか、
それを防ぐための法改正や取り組みの実態。

そういうことをもっとメディアで紹介してもいいとも思う。

あまり事例を公にすると、
模倣犯が出てくる心配もあるからだろうか。
もどかしい。

 

だからこそ、
ここに書いていいのだろうかとちょっと不安。

ある程度分別をわきまえて
聞いたことで言っていいと思うことしか書いていない

つもりではあるけれど。。。

 

とにかく昨今銀行の新規口座開設は非常に厳戒。

話は少し脱線するけれど、
独立する予定の人や転職前の人など、
なるべく会社在籍中にクレジットカードはつくっておく。

これ鉄則。
それだけ会社人というのは社会的な信頼を得ている。

これがそこから出ると、すごく大変になる。

会社に属しているというだけで、
社会的には絶大な信頼をかっている。

これは最大メリットのひとつとして
認識しておいたほうがいい。

どんな手続でも当たり前のように簡単に進むのは、
そういう”安全なお札”を持っているから。

独立するとクレジットをつくるのも、賃貸契約をするのも、
その他もろもろ本当に大変になってくる。

 

昨年新規口座開設したときよりも、
さらに今回厳しくなっているなと実感。

勤め先に在職確認TELをされることもある。

生活口座(普段お金の出し入れをする)として使うなら
いずれか公共料金の引き落とし設定をしてほしいとか。

 

もうほんとにひと昔前では考えられない厳重さ。

「ご年配の方とかびっくりされるんじゃないですか?」
とまた質問。

そうですね、なんでそんなに疑ってかかるのかとご立腹になる方も・・・

 

そりゃそうなるよな。
銀行も犯罪抑止のフィルターとなるべく大変なわけです。

無事、新規口座開設はできた。
こちとら善良な一般市民、つくれて当たり前だっ!

とも思うのだけれど。

必要なときに必要な口座をつくる。
今までとおり当たり前なことをしていれば問題はない。

ただ軽い気持ちで口座増やそうかなーは
やめておいたほうがいい。

貯蓄用、積立用、将来用、管理用、
口座をつくる理由なんてたくさんあるとは思うのだけれど。

難しい。

 

個人でここまでだから、法人はもっと厳しい。
法人設立しても法人口座が開けないなんて話よく聞く。

まあ詐欺は個人じゃなくて組織犯罪なので、
その予防線がより厳重になるのは当然のことで。

とにかくこのあたりはネットで検索かけたら
口座をつくれない事例がわんさか湧いて出てくる。

資本金が少額 事務所賃貸契約に難あり
事業計画書や会社ホームページが浅い etc…

いくつもの銀行から審査ではねられるとか。

審査不合格となった項目を
改善しなければいつまでも口座開設ができない。

事業を立ち上げて最初に立ちはだかる壁。

昔は銀行を回って融資をはねられる世界。
今は銀行を回って開設をはねられる世界。

どれだけ厳しい社会かがよくよくわかる。