読書:「あなたの夢を現実化させる 成功の9ステップ」 ジェームス・スキナー

500ページにおよぶ濃厚な本。
ビジネス書で文庫化されるというのは、ある種ロングセラーの証拠。

『第3の鍵』とか『7つの習慣』とかの良書と同じ類。

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パーソナルパワーの四つの基礎
ステップ1:心を決める。(決断)
ステップ2:成功者のパターンを学ぶ。(学習)
ステップ3:無限健康を手に入れる。(健康)
ステップ4:自分の感情をコントロールする。(感情)

成功のサイクル
ステップ5:望む結果を明確にする。(目的)
ステップ6:時間を管理する。(計画)
ステップ7:思い切った行動を取る。(行動)
ステップ8:アプローチを改善させる。(改善)

リーダーシップのテコ効果
ステップ9:ほかの人を自分の夢に参加させる。(リーダーシップ)
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これをそれぞれ項目ごとに章が書かれている。

そんなに小難しくはないし、
誰が手にとっても共感や新たな発見はあると思う。

ビジネスにおいてだけではなく、
人生や生活の広義について書かれている。

またこんなのもある。

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ビジネスにおける問題解決の質問 ※抜粋
・顧客を完全に喜ばせるために何ができるだろうか。
・どうすれば単に注文をとるだけでなく、顧客との新しい関係が築けるだろうか。
・どうしたらこの状況を楽しむことができるだろうか。
・どのようにすればこの出来事を誇らしげに自分の子供たちに話せるようになるだろうか。
・このプロセスをどうすればもっと簡素化できるか。
・どのようにこれをシステム化し、つねに同じ質の高い結果が出せるようにするのか。
・さらにいろんな資源にアクセスし、もっと大きなスケールで行動するために、どうするか。
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こんなのもある。
週間の目標設定シートもあって、
おもしろかったのは一番最初にくるのが
「今週感じたい気持ち」だったこと。

ここに“達成感 バイタリティー 幸せ 愛 自由 暖かさ バランス 完成”などを入れて
そこから次のステップの「望む結果目標」や「活動計画」を立てていく。

特に、“感情”というものが、人の結果や行動に与える影響が大きいと位置づけているのもおもしろい。

 

ヘタな!?ビジネス書や自己啓発書を部分的に読むくらいなら
ほぼすべてが、原理原則が、王道が、網羅されているこの本を
何回も何回も、ことある機会に読み返し、
吸収していったほうがより効果的なくらい。

ちょっと500ページの格闘は骨が折れるけど
一度読んでしまえば、次からはセンテンスごとに集中して読める。

全体像を把握しているので、理解度もより早く深くなる。
3ヶ月後にまた読もうと決めている。

この本の内容が、頭で体で行動で、理解して吸収して実践できたら、
かなり充実するだろうことがわかるから。
ぜひ根気強く少しずつでも読んでほしい本。

一歩先を照らし、二歩先を語り、三歩先を見つめる

経営者論、リーダー論。

一歩先を照らし ~ みんなが進む道をしっかりと歩けるように
二歩先を語り ~ 進んでいく先になにがあるのかをイメージさせて、希望をもたせ
三歩先を見つめる ~ 自分はもっと先をしっかりと見つめている

 

おそらくそういうことだと思う。
先頭を歩く人、みんなを引っ張って導く人、新しい道を開拓する人
そういうリーダー論を説いたもの。

今を照らし、今を語り、今を見つめる。
これとは大きな違い。

これでは、
いつ突然壁にぶつかっても、障害物があろうとも、道がなくなろうとも
何が起こってもおかしくない。

一歩先を照らし、二歩先を語り、三歩先を見つめる。
これには、“進む道”を明確に見据えているリーダー論がある。
顔をあげて、真っ直ぐ先を眺めることから、はじめよう。

 

虫の目、鳥の目、魚の目。

一般的なビジネス思考のお話。

虫の目とは、物事を小さく細部まで見る目。
虫は目の前の葉っぱが、石ころが、まるで人間が顕微鏡で見たような世界。
着実に業務を遂行したり、今に集中する、問題や原因を追究していくときはこの視点。

鳥の目とは、「木を見ず、森を見よ」と言われる、全体像を見る目。
目の間に1本の木があった。
少し離れて見たら、それはたくさんの木々がある林だった。
もっと視点を高く、広く、空から眺めたら、それは森だった。
小さく見すぎて全体像がつかめない、全体を把握するときはこの視点。

魚の目とは、まさに潮をよむ魚、時流をよむ目。
世の中や市場の流れを見る、つかむ、先をよむ目。

どの目も大切。
今の環境や立場、仕事内容によって、
今は虫の目、鳥の目、魚の目のどの目を使うか?養うか?

 

タイムスケジュールの振り返り

ちょうど1週間前くらいに、タイムスケジュールを見直すことに。
それから実行してみて1週間後の振り返り。

簡素に簡潔に紙に書いて
毎日、項目ごとに、◯×をつけていったもの。

紙に書き出すことって大切。
記録を残すことって大切。
見えるようにすることって大切。

自分の励みにも戒めにもなるから。
「今日はがんばったな」 「やばい、明日は取り返そう」
「1週間早かったけど意外にいろいろやれてるじゃん」
そんな感じ。

こういう小さな積み重ねがいつか花開くはず。
こういう小さな自信が大きな達成をもたらすはず。
そんな思う。

こんなことをやってていいのかな、このままこれを続けてていいのかな、
そんなことを思うこともあるかもしれないけれど
不安を取り払うのは、行動すること動くことでしか、ない。

仕事でも趣味でも、なにかを継続することって力になる。
毎日は難しいことでも、◯日に◯回でもいいので、続けることが大切。

3日に1回で年間122回、1週間に1回で年間52回、月1回で年間12回。
1年間のなかで、行動する回数としては、122回、52回、12回、どれも難しくない。

そして、どんなにがんばったて1日・1週間で、その回数は無理。
まさに、継続は力なり。

昔、会社の社長に言われた言葉を思い出す。
「紙1枚は0.1mm。すぐに簡単に破けてしまう。
でも、100枚重ねれば1cmの厚さになる。そう簡単には破れない。」

ほんとだーっ!て思った瞬間だった。

 

数値を読み解く力 ~平均値・中央値・最頻値~

世代別平均貯金額
20代 平均350万円  30代 750万円  40代 1200万円

こんなニュースを見たとする。(あくまで例題)
こんなときよく思うこと。
あれっ、自分や身近な周りの人と結構GAPがあるな。

これにはカラクリがある。
一言で言ってしまえば、「値の開き」が大きいということ。

 

20代でいうと、
Aさん1500万円 Bさん700万円 Cさん500万円 Dさん300万円 Eさん200万円
Fさん170万円 Gさん150万円 Hさん100万円 Iさん50円 Jさん0円

この10人の貯蓄額をすべて足して、人数で割れば、367万円となる。
この367万円が平均値。

ただ、実態としてかなりの開きがあるのがわかる。
わかりやすく言えば、AさんとJさんの二人の平均・・・で計算してしまうと
平均750万円となってしまう。(1500+0 ÷2)
かたや大金、かたや0円なのに。
これが平均値のこわいところ。

次に中央値とは、対象の中央、つまりちょうど真ん中に値する人。
今回の場合は、170-200万円(Eさん-Fさん)が中央値となる。
ここまでくると、かなり現実味が持てる。

そして、もっとこれを「構成比」でみたものが最頻値。
今回は10人のサンプルだったけど、もっとこれを100人、1000人と調査したときに
本当にEさん-Fさんラインが多いのか?たまたまじゃないのか?
調べてみたら、一番多い分布だったのは、Hさんに近い100万円だった。
この場合、100万円が最頻値となる。

平均値367万円 中央値170-200万円 最頻値100万円

これが数値のカラクリ。
数値を読み解く力とは、数値と現実とのGAPをあぶり出す力もある。

学校のテストとかの100満点という「値の開き」が狭いもの、上限があるものは平均値で大丈夫。そう大きくぶれないので。

会社のなかで使う数値や、共有する数値も、
当事者間でその詳細や内訳をわかっている場合が多いので、大丈夫な場合が多い。

ただし、世間一般を対象にしたもの、調査範囲が広いもの、値の開きが大きくでるもの、
要は、ものさしの幅が大きいものは、要注意。

年収、ボーナス、貯金、ヘソクリ、家賃、所得税、相続税・・・
もし、ネットやニュースで、ポーンッと飛び込んでくる数字があったら
それって平均値かな?中央値かな?最頻値かな?
とワンクッション置いてみる。

受け身で一方的に入ってくる情報を、丸呑み鵜呑みにするのではなく
ほんとかな? って疑ってかかる、自分で調べなおしてみる。

そうすると結構おもしろいことに気づいたり、新しい発見がある。
おすすめします。