ウィスキーがお好きでしょ

昨日は友人と会食。
ワインの効き飲みができる料理店。
白ワインのイタリアが個人的にはぴったりハマった。

料理も美味しい。
串も提供しているけれど、そこは焼き鳥屋とはひと味ちがう。
味付けがイタリア料理風。

このイベリコ豚のスペアリブ串がやわらかさと甘みで美味しかった。
はさみでスイスイ切れる。

そしてbarへはしご。
友人の知り合いがしているお店。

なかなかbarとか敷居が高いし、行き慣れてなければドアも叩きづらい。
ちょうどいい機会になった。

雰囲気もよく、落ち着いた大人な嗜み。
こういう「自分だけのお店」を持っておくと、なにかと心強い。

そして会話のなかから
おすすめのカクテルを作ってもらえるのもまたいい。

そうやって「自分だけのカクテル」も見つかるかもしれない。

やっぱり、ウィスキーベースのさっぱり系が好みだったな。
至福の時間です。

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たまにはこういうリフレッシュ♪
友人とは会話もつきない。

仕事の話、自分が経験していない育児の話など、おもしろい。
そしてなによりも「未来の話」をして楽しめるのがいい。

料理、お酒、会話、いろんなところからいろんな刺激をもらえる
大切なライフワークです。

KYな好き心

「私、K介のお嫁さんになりたい」
ある日突然、まっすぐに言われた。

「うん、わかった」と二つ返事したK介。
Y子は目を大きくして喜んだ。

K介は結婚というものがどういうことなのか
わかっているんだろうか。
Y子のことは好きだし、好きな人同士が結婚するんだし、
じゃあいいかくらいにしか思っていない。

その日から妙にY子の目が鋭い。
他の子と話そうものなら、「何話してたの?」と執拗に聞いてくる。
他の子と遊ぼうものなら、もうもう顔をふくらませ憤慨している。
それが大人数のグループでの遊びであっても。

K介としては、みんな大切だし、みんな楽しい。
それをY子に言うと「だから何?」と一蹴されてしまう。
「私たち結婚の約束したよね?」といつものお札(ふだ)言葉がつづく。

こんなことならそんな契り交わさなければよかった、と
少し後悔しているK介。
でも好きな気持ちは変わらないんだけどなあ、ともK介。

そんな些細なケンカの絶えない二人に。
K介はY子に呼び出された。
「私やっぱりK介とは結婚しない」
ある日突然、これまたまっすぐに。

「うん、わかった」と言うしかないK介。
悲しいともうれしいともわからないこの感情。
あまりの簡単なそっけない即答に、ある意味心外だったのか、
Y子は顔をふくらませたまま走っていった。

一気にY子の後ろ姿は見えなくなる。
そしてK介だけが廊下に一人残された。

その時、チャイムが鳴った。
「下校の時間です。1-2年生はお友達と一緒にみんなで帰りましょう。」

帰り道。
同じ下校グループにK介とY子はいた。

Y子が突然K介のところに近寄ってきて、
帽子の上に葉っぱを乗せてきた。

指をさして笑っている。

K介も負けじと、
道端のありったけの葉っぱたちを小さい両手ですくって、
こぼれないように胸で抱え、駆けていき、ちょっと背伸びをして、
Y子の頭の上からめいっぱい降らせた。

赤や黄色のきれいな彩り、紅葉のシャワー。
二人ともけらけらと笑っている。

明日も明後日も、こんなふうに毎日が楽しかったらいいな。
K介は頭と半ズボンの下しか見えないくらいの、
大きなランドセルをリズミカルに揺らしながら、そう思っている。

Y子もきっとそう思っている。

KYな好き心、KYなお年頃、いつの世代も。

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終わりのスイッチ

「もう終わりにしよう」
ぽつりと彼は言った。

このスイッチを押してしまえばすべてが終わる。
これまでの苦しみからも解放され、重い荷物もなくなる。

すべてをやり直せる。
記憶もリセットされる。
思い残すことも思い出すことも思い苦しむことも、ない。

スリギリはそのスイッチを押した。
そこに迷いがあったのか、躊躇したのかは彼にしかわからない。

キトリアはそのスイッチを押さなかった。
散々悩んだあげく結局押さなかった。
手をぐっと握りしめたまま彼の腕は小刻みに震えている。

時は過ぎ。

スリギリは新しい日々が始まっていた。
あの苦しみからも重い荷物からも解き放たれた自由。
過去なんて振り返る必要もない満ち溢れた今。
こんなに充実した日々は人生初だ!と胸の鼓動を抑えられない。

キトリアは相変わらず苦しみ迷い重い日々が続いていた。
それでも歩き続けるしかない、と言い聞かせる。
あの時あのスイッチを押せばよかったかな、と後悔しているかどうか、
それは彼にしかわからない。

時はさらに過ぎ。

スリギリはスイッチを探していた。
そう、あの「終わりのスイッチ」を。
苦しんでいた、悩み疲れ果ててしまっている。
なんとかすべてを終わらせてリセットできないか。

あの時よりも状況はさらに悪いのではないか。
本人はそのことはわかっていない。
だって記憶もリセットされたのだから、あの時に。

キトリアはというと。
大きくは好転していない、一発逆転とまではいかない。
けれども、少しずつ苦しみも和らぎ、荷物も軽くなっている。
なによりも今ひとすじの光が射しこんでいるようにも感じている。

まだまだ道のりは長い。
それでも歩き続けるしかない、と言い聞かせる。
あの時と同じ台詞を口にしている。

同じ台詞を口にしながらも、あの時ほどその口調は重くない。
そこには秘めたる決意と爽やかさすら感じられる。
彼自身がそのことに気づいているかどうか、それはわからない。

苦しみもがきながらも、重い荷物を背負いながらも、
それでも歩き続けてきたことに意味があったのかもしれない。
過去を振り返ってみて彼は初めてそんな心境にもなる。
そして目の前をまた一歩一歩、歩いていく。

スリギリとキトリアは同じ時代を生きた。
けれども二人が出会うことはなかった。
「終わりのスイッチ」がある時代を生きながらも
それぞれの生き方を彼らは知らない。

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すいません。
しょうもない空想、架空の物語に付き合わせてしまいました。
物書きのまね事です。

まっ、、、そういうことだと思うんですよね。

この物語の登場人物はスリギリ キトリア。
逆から読むとアリトキ リギリス。

– 完 –

 

孤独がわかる人

誰しも孤独な瞬間、孤独な時期がある。
結論、それとうまく付き合っていくしかない。

身近にいつも会う人、見る人、話す人。
「この人今孤独な時期かもしれない」と思う時がある。

ただそんな時に自分は何ができたかな、手を差し伸べれたかなと
反省することがある。

反省するということは、自分が同じ気持ちを味わうことになった時
はじめて抱ける感情なのかもしれない。

 

孤独をわかってくれる人がいる。

もっと具体的にいうと
その時に支えてくれる、見守っていてくれることはもちろん、
「この人にはこれから先孤独に襲われることが待ち構えているだろう」
ということまでも今の時点から、先に予めわかってくれているということ。

「だったらやめればいいのに」とも言わない。
遠くから見守る、そっと寄り添う、ひっくるめて応援する。
ぐっと言いたいことを飲み込んで。

なかなかこういう思慮深い人というか慮れる人っていないと思う。
頭があがらない。

だからこそ、これまで自分が周りにできてこなかったことの
反省と無力さを改めて感じたりする。

誰しも精神的に不安定で、無条件に甘えたいときもある。
本人が甘えたいと自覚していなくて無意識にそうなるときもある。

受け入れてくれる人って本当に大切。
助けられることも、救われることも、支えられることもたくさんある。

逆に自分で飲み込む、解決する、乗り越える。
これも大切なことだけど、こればかりしていると、もしかしたら、
甘えられない人、甘えることが苦手な人になってしまうのかもしれない。

 

もしこの「孤独がわかる人」がいてくれるならば、
たまには無条件に甘えてみる、胸に飛び込んで心を解放する。
これができるだけでも幸せな関係だと思う。

こういうことに自分と向き合う、心と向き合う、
1日のなかのほんの10分、15分でも、大切だったりします。

あえて言うならば今自分が孤独真っ最中です!ではなく
穏やかな心の反省と感謝かもしれない。

 

退院&社会復帰おめでとう!

友人がここ2ヶ月くらい入院していました。
お見舞いに行こうか思ってたら断られました。
元気になったら会おうということで。

そして無事退院して社会復帰する前
仕事を再開する前に時間がとれるので会おうということになり。

元気そうでなによりでした。
たいした話はしてませんが4-5時間くらいひらすら話してました。

おかしくて。
その人とはかれこれ10年くらいの付き合いになるんですけど
一緒に遊んだり、出かけたり、という記憶はほとんどない。
いつも会って話すだけ。

まあ、今回も映画「風立ちぬ」のことを筆頭に
ほぼジブリネタやドラマネタなんかで熱く盛り上がっていたわけです。

退院してから自宅療養で「もののけ姫」を2回も3回も観た、と。(笑)
それはさすがに・・・と思いながら。苦笑

だからお互いの近況とか仕事の話とかもあんまりせず。
そんなに根掘り葉掘り聞くこともないし、
まあそんな空間や時間がお互い居心地がいいんでしょうね。

そんなこんなで
「次会うのは来年だね」と言って別れました。

人それぞれの関係性ですよね。
10年の尺度と密度っておもしろいな、と思います。

もちろん大切な友人ですし、馬が合う、仲はいいです。
ただあまり会った時に近況をまくしたてたり、
いい意味でお互いそういう細かいことに興味がない。
もちろん言いたいことや伝えたいことは言うだろうとわかってますから。

なにはともあれ手術成功と退院おめでとうございます。
体力も落ちてるだろうから、少しずつ社会復帰していってください。