読書:「SHOUT69 狂え! 叫べ! 強く、響け。」 高橋歩

久しぶりに高橋歩の新刊が出ていたので
読んでみた。

相変わらず熱い。

散りばめられた言葉も写真も強いインパクト。

過去の著書たちからの言葉は
そんなに重複はしていなかったという印象。

いくつか書き留めてみる。

 

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オレの研究によると、
かっこよく生きている人たちは、
ほぼ全員、同じことを言う。

「ただ、好きだからやってる。」
「ただ、楽しいからやってる。」

勝負は、その「純度」だと想う。

余計なことをいろいろ考えて、
不純物が混じると、
人生も、複雑になってくる。

 

 

あの人みたいに、
○○したいなぁ。

そう感じてからの、
徹底的な研究と行動。

その「徹底的」の度合いが、
人生を決めるのだ。

 

 

これだけ必死にやれば、
こんなオレでも、
さすがに、できるだろ。

そう思えるまで、やるのみ!

 

 

学校行かなきゃとか、
結婚しなきゃとか、
ちゃんと仕事しなきゃとか、
もう、何歳なんだからとか・・・

カンケーねぇんだよ、
そんなの。

なんて言いながら、
けっこう、気にしちゃってたり。

大丈夫。
本当に、カンケーねぇから。

72億人、72億色の人生。

なにが大切かは、
自分が決めることだ。

 

 

ふんわり思いついて、
わぁわぁ語って、
ガツガツやり始めて、
ぐちゃぐちゃでも頑張って、
すこーんと抜けて、
成功!いぇーい!みたいな。

いつも、そんな感じ。

 

 

狭い部屋で、
ぐちゃぐちゃ悩んでないでさ。

とりあえず、
世界一周しながら考えてみれば?

100万円という金。
1年という時間。

それだけ用意すれば、
充分に楽しめるぜ。

 

 

誰もが、頑張ってる。

結果が出るまで、頑張り抜くか。
途中でフェイドアウトしちゃうか。

結局、違いは、それだけかもね。

 

 

「憧れて、マネする」
すべては、そこから始まる。

少しでも近づきたい!って、
必死に走っていれば、
勝手に、自分色の汗が出てくるよ。

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読書:「海賊とよばれた男」 百田尚樹

言わずと知れた「永遠の0」原作者である。

「海賊とよばれた男」は、
単行本発売と同時に話題になり、

たしか本屋大賞も獲ったのではなかったか。

やっとこさ文庫化もされた。

 

内容は「永遠の0」同様、
骨太としか言うほかない。

上下巻一気に読みきってしまう。

 

実話をもとにした話で、
多少の脚色はあるものの、
ほぼ歴史小説と言ってもいい。

それは「永遠の0」も同じである。

だからこそ、
実在した登場人物たちに移入し、
史実ながら先の展開が気になり引き込まれる。

 

なんといってもキーワードは「石油」。

石油を中心にした、
大正から昭和という時代の日本と世界が舞台。

もちろんいろいろな歴史的事件、
世界情勢や戦争も、

この小説には多く記されているところも
また歴史小説の側面をもつ。

その出来事が
「石油」という視点から見ているのがおもしろい。

 

ちょっとうるおぼえだが、

「戦争中に戦艦大和や戦艦武蔵が一度も出撃しなかったのは、しなかったのではなく燃料の消費量が膨大でそこにまわせなかった」

「アメリカは江戸時代、鯨油を主流としていた。石油発掘のずいぶん前。そしてペリーが日本にやってきて開国を迫ったのは、捕鯨船の燃料補給地点がほしかったため」

「アメリカ・イギリスと、イランなど中東との石油利権が発端となった戦争と対立の歴史」

「第二次世界大戦中、日本が使用していた戦闘機用油は質が悪く、アメリカが日本戦闘機を持ち帰り自国の質の高い油で実験したところ、その性能はアメリカ最高の戦闘機を上回った」

などなど。

 

もちろんすべての因果関係は
「石油」からではないところもあるが、
なるほどおもしろい。

歴史とは複雑に絡み合ったものの結果ではあるが、
そのなかに「石油」がいたことは間違いない。

主人公は、出光興産創業者。

 

「永遠の0」しかり「坂の上の雲(司馬遼太郎)」しかり、
明治から昭和前半を駆け抜けた日本と日本人の姿は、
ほんとうに世界を席巻してきたのだと思う。

そしてそういった歴史、事実、物語を、
小説などで触れることはとても大切なことだと、

年を重ねていくたびにその想いは強くなる。

同時に、日本を築いてきた日本人に触れたとき、
どんどん感覚が遠のいていっているのも世代として事実。

 

おそらく
「坂の上の雲」を昭和時代の人が読んだなら、

よしおれたちもまたっ!と
奮い立つことが多かったのではないか。

自らもまた彼らのようにと
イメージをだぶらせ同化させる。

 

でも平成時代の人が読んだなら、
昔の日本や日本人ってすごかったんだ!と、

すごく距離がひらいてしまう。

そこには同じ日本人ではあるけれど、
時間の尺度が隔ててしまった大きな壁がある。

同化できない。

 

これはなぜだろう?
この感覚はなんだろう?

と自問自答してみるが
なかなかいい回答が導きだせない。

 

ただ、現代日本人は
あまりにも「日本の歴史」を知らなすぎる。

過去にフタをしてしまった代償、
過度にチョイスされわん曲された史実、
語り継がれなかった代償。

これは未来にも重くのしかかると思っている。

 

わかりやすく言うと、
賛否両論はあるけれど、

現政府、安部首相は、
沖縄基地問題に関して、沖縄を軽視している、とも思う。

基地のあるよしあしではなく、
その段階的な進め方や配慮の仕方において。

これは今の政治家たちが、
もう戦後世代であることは大きいと思っている。

とすれば、
これから10年後、20年後、

日本を引っ張っていくリーダーたちは、
もっと歴史認識にズレがあることを、
覚悟しておかなければいけない。

基地も領土も憲法も。

 

今以上に国民不在の、
白けた国会と核心の見えない議論。

これには国民の責任もある。

だからこそ「日本の歴史」を、
もっとあらゆる視点から知る必要がある。

 

 

『日本を誇りに思う。』

これは昔も今も
日本人としてかわらないだろう。

でも、
なにを誇りとするか、
大きく違ってきてしまったのではないかと思う。

 

未熟な自分としては
考えさせられることが多い。

 

全然関係ないけれど、
今の自分の仕事にも役立ちそうな知識が、
たくさんつまっていた。

これには思いもかけない一石二鳥になった。

 

海賊とよばれた男

 

読書:「怒り」 吉田修一

好きな作家のひとり、吉田修一。

映画化されている作品も多い。

その著者のわりと新しい長編小説「怒り」

 

そしてこの読書のさなか
ちょっとした事件も起こった。

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カバーと中身が違う!

 

まずは上巻だけを中古通販で買ったのだけれど、
思いのほかすらすら読めてしまった。

ストーリーの先も気になるから、
すぐに下巻をこれまた中古通販にて購入。

 

届いてから数日後、
この日に読破しようと決めて臨む。

ページをめくると、
なんか見たことある文章。

ああ、下巻のはじまりだから、
また上巻冒頭のプロローグをなぞっているのか・・・

くらいに読み進めようと思ったけれど、
めくれどめくれど同じ内容が繰り返される。

????

あわててハードカバーの装丁を外してみる。

なんとカバーは下巻だったのだけれど、
中身の本自体は上巻だったのだ。

 

これぞまさに “怒り” 心頭。

すっかり腰を折られてしまった。

 

後日談としては、
きちんとクレームを申し立て返金してもらった。

簡潔な文章と、上の証拠写真を添えていたので、
先方の対応は早かった。

交換には時間がかかるので、
別の中古通販ショップから購入。

この不良品は返送不要ですとあったので、
ショップのご要望どおり処分。

おかげて読もうと思ってから
数日空白になってしまった。

 

本の内容としては、
好きな作家でもあるしハズレはない。

疑わしき容疑者たち、リアルな登場人物たち。

いろいろな人間像や、いろいろな社会が垣間見れて、
おもしろいだけでなく視野も広がり懐も深くなる思い。

すこし重い小説ではあったけれど、
この人の登場人物たちにはわかりやすい正義や悪はない。
そのどちらもが混在し、顔をのぞかせる。

 

小説「怒り」に関して言えば、
人を信じることの尊さ、人を信じることの難しさ。

疑う、信じたい。
疑う自分に嫌気がさし、
信じたい自分に疲弊する。

疑ったことで、信じられなかったことで、
人間関係は歯車が狂いだし、
それまでの穏やかな生活から急変していく。

当事者たちすべてが苦しみもがき、手を伸ばす。
失ったものもあれば、そこには新しい世界もある。

ここに軸が置かれて展開している。

 

この小説は、
これまた映画化が決まっている。

同著者の小説「悪人」が
妻夫木聡・深津絵里で映画化されたけれど、

その作品と同監督がこれまたメガホンをとる。

2016年公開予定で、出演者などはまだ未定とのこと。

いろいろな意味で楽しみである。

 

映画「悪人」も原作にある程度忠実なものだった。

もちろん原作には敵わないが、
読み手の想像イメージができあがってしまうから、
そこはしょうがない。

 

そういえば先日は、
「愛に乱暴」 / 吉田修一 も読んだところだった。

「さよなら渓谷」のような夫婦劇。

 

それにしても、

  • パレード
  • 悪人
  • さよなら渓谷
  • 平成猿蟹合戦図
  • 7月24日通り
  • 東京湾景

映画化/TVドラマ化されている作品は多い。

それだけ、
どこにでもありそうな日常と、
どこにでもいそうな登場人物、
それらが紡ぎだす物語。

いい意味で映像化しやすい魅力なのだと思う。

観客たちがその世界に入り込めやすいという点でも。

怒り 吉田修一

読書:「人生の目的」 本田健

「ユダヤ人大富豪の教え」や
「20代にしておきたい17のこと」(以下、各世代あり)で
有名な著者本田健さん。

読みやすいのもあり、
自分には相性がいいのかすっと入ってきて、
ずいぶん読んでいる。

各書籍で言っていることが大きく違うということはなく、
芯というか核になる部分は同じだったりする。

もちろん同じテーマを取り扱っていて、
「過去の本にも書いてあったな」ということも多い。

 

でもそれも反復だと思っている。

同じ内容でも、
以前はひっかからなかったものが、
過去の自分はスルーしていたものが、

今の環境、心境で読むと、
すごくひっかかるテーマもある。

 

また重複している内容であっても、
繰り返し読むことでより忘れない、深まる。

 

それもあってか、
Amazonレビューなどで、
「過去に書いてあったことの焼き増し!手抜き!」とか、

この著者に限らず書いてあるけれど。

そもそも同じ人が書いているのだから、
ある程度の重複は当たり前だと個人的には思う。

そして重複していることを、
それだけ何回も伝えたい大切なことなんだな、

と読者が思えるかどうかだと思う。

重複を嫌うなら、代表著作だけを読んで、
複数同著者の本を読まなければいいのに。

と、いつもレビューを見ていて思う。

ひとりの人間が書いている価値観がベースなわけで、
180度手のひらを返した内容のほうが。。。

それはそれでまた批判するのだろうし。
「言っていることがコロコロ変わる」と。

ほんと無責任な外野は言いたい放題だなと思う。

 

それはさておき。

「人生の目的 -自分の探し方、見つけ方」 本田健

 

冒頭に書いたような背景をベースとして、
今回自分がひっかかったテーマのみを書き残すことに。

 

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自分は何を発信していくか

発信とはフェイスブックやブログなどのメディアに書き込むことから、ふだん日常的に友だちに話すことまでを含みます。

あなたが発信するものが、将来あなたが受け取れるものを決めます。なぜなら、あなたが出しているものを受信した人が、引き寄せられるからです。笑顔で挨拶をしたら、向こうも笑顔で返してくれるのと同じです。

あなたが幸せや楽しさや友情、喜びを発信し続けていると、しばらくして時間差で同じようなものが返ってくるでしょう。

逆に、あなたがイライラや憎しみや怒りを表現していると、同じように世界は、それに呼応して、憎しみや怒りを、あなたに返してきます。

これには、想像以上の時差があります。途中、「あれ、全然変わらないや」と思ってあきらめずに、ぜひ続けてください。

あなたがどういうものを得たいのかを考えて、そういう世界を発信してみてください。

 

あなたの未来は3つの選択で決まる

ものの見方を変えること。感じ方を変えること。行動を変えること。

同じ状況があっても、あなたが感謝でそれをとらえて、より自分の望む方向でビジョンを見て、楽しく行動すれば、たった数週間で、あなたを取り巻く事象は変わります。

言ってみれば、これからのあなたの未来は、感情、思考、行動の3つの選択で決まるのです。

あなたの感じ方、考え方、そして行動が変われば、それらすべてが、ゆっくりですが確実に変わっていきます。すべてを一気に変えなくてもいいので、少しずつ変えていきましょう。

時間がたてばたつほど、あなたはその変化にびっくりすることになります。

 

執着を手放す

人生の達人の生き方は、自分のところにやってくるものを拒まず、100%受け入れることです。そして自分の人生から去っていくものを追わず、期待せず、ただ淡々と生きることです。

人生の目的は、あなたが心から大切だと思うものを大事にすることによってしか実現できません。また、それは、目の前に来たものを大事にするということでもあります。

それがポジティブなものでもネガティブなものでも、来るものを拒まず受けとめること。

去っていくものは、追いかけようとはせず、ただただきれいに手放すこと。

そうはいっても、執着は、なかなか手放せないものです。それはお金かもしれませんし、若さかもしれませんし、別れた恋人かもしれませんし、就職できなかった会社かもしれません。

そういうときに、それにしがみつこうとすると、他のものが見えなくなってしまいます。

いったん執着してしまうと、苦しくなるのは自分です。

苦しくなったとき、「また、次があるさ」というのは、心を楽にしてくれるアファメーションです。

あなたが成長したら、きっとそれに見合うものがやってきます。そのためにも、何かにしがみつきそうになったら、大きく深呼吸して、硬くなった手を開きましょう。

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読書:「多眼思考~モノゴトの見方を変える300の言葉! ~」 ちきりん レビューVol.4

つづき。そして最後。

前回までは、こちら。

読書:「多眼思考~モノゴトの見方を変える300の言葉! ~」 ちきりん レビューVol.1

読書:「多眼思考~モノゴトの見方を変える300の言葉! ~」 ちきりん レビューVol.2

読書:「多眼思考~モノゴトの見方を変える300の言葉! ~」 ちきりん レビューVol.3

 

8. 自立&未来へ

45歳にもなって、組織を離れたら食べていけないとか最悪。20年も働いてきて、何を学んでるの? って感じです。

世界が変わるのを待つより、自分が変わったほうが早いですよ。

自分一人が解雇されるのと、会社倒産で全員解雇だったら後者のほうがいいっていう人が多そうだよね。実際には自分一人が解雇されたほうが、退職金もきちんとでるし、転職市場の需給も崩れないし、絶対いいはずなのに。

去年、100万円の貯金が増えたと喜んでいる人は、「もしかしたて自分は100万円分の貴重な経験をとりにがしたのではないか?」と真剣に振り返ってみたほうがいい。

「アイツは破壊者だ!壊すだけで他は何もしない!」と批判する人の大半は、「管理するだけで他は何もしない人」か、もしくは「文句を言うだけで全く何もしていない人」のどちらか、ってところが痛いよね。

人工知能付きのロボットを買うのって、ペットを飼うこと以上に覚悟が求められるよね。壊れたら捨てていいのか?とか、飽きたら捨てていいのか?とか問われそうで。

私たちが日々ネットに書き込んでいるこの発言も、ビッグデータのひとつとなって、AI(人工知能)を育てていくのだとしたら、こうやって呟くことこそ自体が、未来を作るという共同作業になっている。

まさか教育関係者まで、パソコンが使えなくてもスマホが使えれば良いと思ってるんじゃないでしょうね? 情報の消費端末と、情報産業を創っていくマシンの違いがわかってないようではお話にならないのだけれど。

限られたリソースは、それをもっとも効果的に活用できる人(組織)に集まるべき。お金は政府より民間に、優秀な人は現状維持を是とする組織より未来を変える企業に、技術は特許で儲けたい企業ではなく、それを実際に使いたい企業へ。

早めに引退したい人が心がけるべきことは、1無駄なものを買わない(家とか保険とか)、2生産性を上げる(効率よく稼ぐ)ことです。

時代が変わる時って、予想の範囲を大きく超えて変わるよね。江戸末期に明治の世が、戦前に戦後の日本が、焼野原で今の東京が想像できていたとは思えない。未来は、今の予想を遥かに超えてると思ったほうがいい。

自立するって、ほんとすべての第一歩だよね。自立してない間って、自分の人生は始まってないも同然だもん。

「働き方を変えるなんて不可能」と思っている人にとっては、たしかにそれは不可能なんだよね。でも「できるかも?」と思う人には、可能かもしれない。さらに、「きっと変えられる!」と本気で思う人の多くが、未来の働き方を手に入れられる。

使命が明確になり、それに向けて動き始めると、人生のピークは過去ではなく、未来にあるとわかる。

 

多眼思考